突然ですが、あなたは至近距離から打たれたシュートを止めるのは得意ですか?
1vs1やクロスからのヘディングシュートって、素早い反応が求められるため対応が難しいですよね。
ですが、そんな至近距離のシュートも、「コラプシング」という技術を身につけることで、止められるようになるかもしれません。
コラプシングとは、足を踏み込むのではなく、抜くことによって至近距離からのシュートを止める技術のこと。
コラプシングを身につけておけば、至近距離からのシュートストップ率も高まり、最大のピンチからチームを救うことができるんです!
今回の記事ではそんな、コラプシングのやり方や練習方法を解説します。
至近距離のシュートを止められるよう、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
それではまいりましょう!
この記事の目次
GKの基本技術「コラプシング」のやり方を2パターンに分けて解説!
冒頭でもお伝えしたように、「コラプシング」とは、足を踏み込むのではなく、抜くことによって至近距離からのシュートを止める技術のこと。
コラプシングには、バタッと倒れるパターンと跳ねるように飛ぶパターンの2種類があります。
●コラプシングの分類
- 倒れる(崩れ落ちる)コラプシング
- 飛ぶコラプシング
この章では、上記ふたつのやり方を解説いたします。
1.倒れる(崩れ落ちる)コラプシングのやり方
●倒れる(崩れ落ちる)コラプシングのやり方
- 低い姿勢で構える
- 転がってきたボールに対して手を出す
- 出した手と同方向の足を横に払う
- ボールを両手と地面の3点で掴む
通常のコラプシングをする際に意識して欲しいのが、足を横に払うということ。
というのも、コラプシングの際に足を前に払ってしまうと、体が後ろに倒れてしまい、結果的にプレー方向が後ろになってしまうからです。
より前に向かってプレーできるよう、足を横に払うということを意識してくださいね。
2.飛ぶコラプシングのやり方
●飛ぶコラプシングのやり方
- 通常よりも構える時のスタンス(足幅)を広げる
- ボールに対して手を伸ばす
- ボールとは遠い方の足で地面を蹴る
通常のコラプシングは相手との距離感が近い場合に用います。
しかし、ここでお伝えしている「飛ぶコラプシング」は、シュートが打たれる地点は遠くても、ブラインドなどによって反応する時間がないときに利用します。
ちなみに、飛ぶコラプシングをする場合、構える時のスタンス(足幅)が広いと地面を蹴りやすくなります。
普段の構えよりも少しだけ足を広げて取り組んでみてくださいね。
コラプシングはなぜ身につけた方が良い?コラプシングの重要性とは?
ここまでコラプシングのやり方をお伝えしました。
ですが、なぜコラプシングを身につけた方がいいのでしょうか?
その理由は、次のふたつです。
●今後コラプシングが重要性が高まる理由
- シュートのスピードがさらに速くなるから
- ブラインド状態でシュートを打たれる回数が増えるから
それぞれ解説いたします。
1.シュートのスピードがさらに速くなるから
今後、GKとして活躍していくなら、コラプシングを身につけることは必須だと言えます。
なぜなら、スパイクやボールの進化によって、シュートスピードが速くなり、GKがシュートに反応するための時間が短くなるからです。
これまで当たり前のように使ってきた、「ローリングダウン」や「ダイビング」は、ボールに向かって足を踏み込む技術です。
しかし、シュートスピードが上がると、ボールに向かって足を踏み込む時間はなくなっていきます。
よって、ボールに対して足を踏み込まずにシュートストップできるコラプシングが重要となってくるのです。
2.ブラインド状態でシュートを打たれる回数が増えるから
GKとして活躍していくなら、コラプシングを身につけることは必須だと言えます。
なぜなら、今後ゴール前に守備ブロックを作って守備をするチームが増え、ブラインド状態(ボールが見えていない状態)からシュートを打たれることが増えるからです。
2018年のFIFAワールドカップのレポートに次のような記載があります。
The previous section, on defending, noted how compactly and deeply teams defended at this World Cup.
As a result, goalkeepers’ vision will have been reduced and they will have had less time to react.
Deep defensive units also increase the risk of wicked deflections and a number of goals were conceded in this manner.
上記の文章を訳すと、「自陣に守備ブロックを敷くチームが増えたので、GKはブラインド状態でシュートに反応することが増えた」となります。
このように、GKはブラインド状態でシュートストップする状況が増えているため、シュートに対して反応するための時間は減っています。
そのため、コラプシングのように、時間をかけずにダイビングできる技術が必要とされるのです。
コラプシングの練習方法2つ!実戦形式でコラプシングを強化しよう
コラプシングの練習方法は次のふたつです。
●コラプシングの練習方法
- ボール2個でリアクション
- アプローチからコラプシング
それぞれ解説いたします。
1.ボール2個でリアクション
●このトレーニングのポイント
- 低いボールに対応できる構え
- 間接視野で両方のボールを見ておく
- 転がってきたボールに対して手を出す
- 出した手と同方向の足を横に払う
- 掴むか弾くか決断する
このトレーニングでは、ボールを2個使い、リアクション能力とコラプシングスキルを同時に養います。
トレーニングをしていると、GKはどちらか片方のボールを目で追ってしまいがちですが、常に両方のボールを間接視野でとらえ、出てきたボールに反応できるようにしておきましょう。
2.アプローチからコラプシング
●このトレーニングのポイント
- 素早いアプローチから小さなステップで減速する
- 低いボールに対応できる構え
- 転がってきたボールに対して手を出す
- 出した手と同方向の足を横に払う
- 掴むか弾くか決断する
このトレーニングでは、コラプシングをより実戦に近い形でトレーニングします。
コーチ役の合図があったら前に設置されているマーカーゴールまで飛び出し、1vs1の構え→シュートストップを行いましょう。
(その際、よい準備をするための「小刻みなステップワーク」も意識しましょう。)
最初は蹴られる方向を決めて行い、慣れてきたらランダムにシュートを打ってもらって構いません。
たまに1stタッチを大きく出し、「フロントダイビング」の状況を作っても面白いですよ。
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