突然ですが、あなたは、試合やトレーニングでシュートを打たれたときに、見送ってしまったり、反応できなかったという経験はありませんか?
「絶対に止めてやる・・・!」と意気込んでゴールマウスに立つけれど、動くことさえできない自分に対して不甲斐なさを感じてしまいますよね。
そんなあなたに必要なのは、”自分に合った構え方とプレジャンプの仕方”を身につけることかもしれません。
というのも、打たれたシュートになかなか反応できないのは、その事前準備、すなわち構えやプレジャンプに原因があるからです。
実際に、GKのプレーを見ていても、動きにくそうな構え方をしていたり、プレジャンプのタイミングが合っていないことで、シュートを見送るシーンがあるほど・・・。
ですが、構えの基本的な考え方やプレジャンプの正しい方法を身につけることができれば、今まで見送っていたシュートに対応することも可能です。
そこで今回の記事では、GKの基礎中の基礎である「構え」と「プレジャンプ」のノウハウをご紹介します。
ぜひ、今後のシュートストップ強化に役立ててくださいね。
それではまいりましょう!
この記事の目次
GKの理想的な構え方とは?大事なのはパワーポジションを意識すること
ところであなたは普段、なんのために構えていますか?
人によって答えは様々でしょうが、僕は「360°どこにでも素早く動き出すために構えが必要だ」と指導しています。
なぜなら、GKは打たれたシュートに対してプレーするだけでなく、スルーパスに対して飛び出したり、上にジャンプすることもあるからです。
よって、GKに取って良い構えとは、「360°どこにでも素早く動き出せる構え」なのです。
ちなみに、360°どこにでも素早く動き出せる構えとは、次の通り。
●GKの基本的な構え方のポイント
- 肩幅よりやや広く脚を開く
- つま先とヒザをボールに向ける
- 横から見たとき、つま先とヒザ、肩を一直線上にする
- ヒジを軽く曲げ、手を体の中央に置く
- 背筋は伸ばし、頭を固定する
ちなみに、GKの構え方で参考にしてほしいのが、「パワーポジション」という概念です。
パワーポジションとは、静止した状態から爆発的な動き出しをするための姿勢の状態のこと。
パワーポジションを意識した構えをすることで、より素早く爆発的に、ボールに対するプレーができるようになるのです。
先ほどお伝えした構え方についても、このパワーポジションの考え方を参考にしています。
パワーポジションに関する詳しいノウハウについては、以下の記事も合わせて読んでおいて下さいね。
GKの構え方を「至近距離」「遠距離」とシーン別に解説
ここまで、理想的なGKの構え方をご紹介しました。
ですが、サッカーというスポーツでは、ピッチ上のあらゆる地点からシュートを打たれることがあります。
そのため、距離感に応じた構え方をしておく必要があります。
そこで、この章では、距離感別のGKの構え方をご紹介します。
●距離感別のGKの構え方
- 至近距離でシュートを打たれるときの構え
- 遠いところにボールがあるときの構え
それぞれ解説いたします。
1.至近距離でシュートを打たれるときの構え
相手選手との1vs1のシーンなど、至近距離からシュートを打たれるときの構えのポイントは次の通りです。
●至近距離からシュートを打たれる時の構え方
- 重心を低くする
- 胸を張る
- 手を下げ、手の平を相手に向ける
- 通常よりも、股を閉じる
至近距離からシュートを打たれる場合、ボールは体の低い位置を通過します。
そのため、動きやすさを残しつつ、低い体勢を作るのが効果的なのです。
2.遠いところにボールがあるときの構え
相手陣地など、遠いところからボールを蹴られる場合、GKの構え方は次のようになります。
●遠いところにボールがあるときの構え方
- 重心は通常よりも高くする
- 横ではなく前後に動きやすい状態を作る
相手陣地からボールが蹴られる場合、GKが気にしておくべきポイントは、「直接シュート」と「DFライン背後へのパス」になります。
そのため、横への動き出しよりも、前後への動きやすさを優先しておいた方が良いのです。
ここまでGKの構え方についてお伝えしてきました。
ですが、どれだけ自分の体に合った構えができても、“あること”が意識できていなければ、相手のシュートに反応できないことがあります。
次の章では、その”あること”について解説いたします。
プレジャンプが必要な理由は?タイミングを合わせて爆発的な動き出しをしよう!
どれだけ構えを意識しても、打たれたシュートに反応できないことがありますよね。
そんなあなたにオススメしたいのが、「プレジャンプ」です。
プレジャンプとは、GKがシュートを打たれる直前に行う、小さなジャンプのこと。
世界各国の有名なGKもこのプレジャンプを実践することで、ボールに対して素早い動き出しを実現しています。
プレジャンプのポイントは次の通り。
●プレジャンプのポイント
- 構えた状態をキープする
- シュートの直前にジャンプする
- シュートのインパクトに合わせて着地する
ちなみに、世の中にはプレジャンプに否定的な意見を持たれている方が多いです。
なぜなら、大げさなプレジャンプをすることで、次の動画のようにボールへの反応が遅れてしまうことがあるからです。
ですが、本来人間の体というのは、筋肉がゴムのように伸長・収縮を繰り返すことで、爆発的な動き出しを作ることができます。
もし、プレジャンプをしなければ、下半身の筋肉の伸長・収縮が作れず、ボールに対してスムーズな動き出しをすることができません。
よって、プレジャンプを行うことを前提とし、先ほどの動画のように大げさな動作ではなく、相手のシュートのインパクトに合わせていく努力が必要です。
構えとプレジャンプはどうやって身につける?練習方法を2つご紹介!
先ほど、自分の体に合った構えを活かすためにも、プレジャンプを相手のシュートのタイミングに合わせる必要があるとお伝えしました。
そこで、この章では、シュートに対して体が自然と反応するよう、プレジャンプの練習方法をご紹介します。
●この章で紹介するトレーニング
- 「プレジャンプ→ボールへの反応」を体で覚える
- シュートに対して自分でタイミングを取ってみる
それぞれ解説いたします!
1.「プレジャンプ→ボールへの反応」を体で覚える
●トレーニングのポイント
- ジャンプ→着地で一瞬構えを作る(ヒザを曲げる)
- 着地して膝が曲がった状態からボールへ反応する
- 空中でボールをキャッチングする
プレジャンプの感覚を身につける上で、最初に行うトレーニングが「体に感覚を覚えさせること」です。
というのも、どれだけ頭で意識していても、体が動きを覚えていなければ、いざシュートを打たれたときに咄嗟に動くことができないからです。
よって、まずは動画のようなトレーニングによって、「ジャンプ→着地→ボールへの反応」という体の動きを覚える必要があるのです。
2.シュートに対して自分でタイミングを取ってみる
続いて行うのが、実際にボール対して反応するというもの。
ひとつ前のトレーニングで身についた動きを実践で活かすために、タイミングを合わせる感覚を養います。
もし、うまくボールへ反応できないのであれば、次のことも見直して下さいね。
- ジャンプは大きすぎないか
- キックのインパクトに合わせて着地できているか
- 着地した瞬間に構えが崩れていないか
上記の点を意識すること速いボールに対して、満足のいく対応ができるようになるでしょう。
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