突然ですが、あなたは打たれたシュートを全てキャッチすることはできますか?
GKのプレーでは、キャッチングで終わることは理想とされています。
しかし、際どいコースに飛んで来たシュートや、スピードのあるシュートは弾くのが精一杯なこともありますよね・・・。
そこで必要となるのが、「ダイビング」や「ローリングダウン」をして、「倒れたあとの素早い起き上がり」です。
というのも、前述したようにGKはすべてのボールをキャッチできるわけではないため、もし起き上がりが遅ければ、弾いたボールへの対応ができず失点・・・なんてこともあるからです。
しかし、ダイビングやローリングダウンをした後に素早く起き上がれるよう練習しておけば、弾いたあとのセカンドボールに落ち着いて対処ができますよね。
そこで、今回の記事では、GKが身につけておくべき3つの起き上がり方を解説していきます。
この記事を参考に、素早い起き上がりを身につけ、試合で活躍してくださいね。
それではまいりましょう!
この記事の目次
GKの起き上がり方には3種類ある!それぞれのやり方を動画付きで解説!
さて、冒頭でお伝えしたように、GKは試合中でハイパフォーマンスをするために「弾いたあとの起き上がり」を練習する必要があるとお伝えしました。
しかし、どう起きればいいのかという部分が理解できていなければ、練習のしようがありませんよね。
そこでこの章では、GKが試合中に使う起き上がり方を3つに分類しました。
●GKが試合中に使う起き上がり方3パターン
- その場で立って構えるとき
- 倒れたのと同方向に向かうとき
- 倒れたのとは逆方向へ向かうとき
それぞれのやり方を解説いたします。
1.その場で立って構えるとき
最初にお伝えするのが、ローリングダウンやダイビングの後に、もう一度その場に立つときの起き上がり方です。
●その場に立つときの起き上がり方
- 体の側面を地面に着く
- 倒れた勢いで下半身を持ち上げる
- 地面に近い足を折りたたみ、地面から遠い足を前に出す
- 下半身が下がる反動を利用して起きあがる
上記のような立ち方は、ダイビングなどの後にすぐに起き上がり、シュートに備えるときに用います。
例えば、次のようなシーンが当てはまるでしょう。
GKの起き上がり方の中では、もっともベーシックな起き上がり方です。
普段のウォーミングアップの中でも意識しておくと良いですよ。
2.倒れたのと同方向に向かうとき
続いてお伝えするのが、ダイビングやローリングダウンをしたのと同じ方向に立つときの起き上がり方です。
●倒れたのと同方向への起き上がり方
- 体の側面を地面に着く
- 倒れた勢いで下半身を持ち上げる
- 下半身が下がる反動を利用して上半身を起こす
- 地面から遠い足を次に向かう方向へ出す
上記の立ち方は、ダイビングやローリングダウンをした際に、その倒れた方向へボールを弾いたときに用います。
例えば、次のシーンがそうです。
倒れたのと同方向への起き上がりをする際は、特に起き上がる方向へ向かって足を出すことが大切です。
次に向かう方向へ足を出しやすいよう、上半身もしっかりと起こしてくださいね。
3.倒れたのとは逆方向へ向かうとき
最後にお伝えするのが、ダイビングやローリングで倒れたのとは逆方向への起き上がりです。
●倒れたのとは逆方向への起き上がり方
- 体の側面を地面に着く
- 地面に近い方の足を使って、地面を蹴る
- 上半身を起こしながら、腰を支柱に回転する
- 倒れていた方向と反対の手をつき、体を起こす
上記の立ち方は、ダイビングやローリングダウンをした際にバーに跳ね返るなどして、ボールが倒れたのと逆方向へ飛んでしまったときに用います。
例えば、次のシーンがそうです。
慣れないうちは、クルッと腰を支柱にして回転するのが難しいですよね。
しかし、クルッと身軽に起き上がれるような練習方法を最後にお伝えするので、ぜひ身につけてくださいね。
GKが効率的な起き上がりを身につけるべき理由は「俊敏性」を高めることができるから
ここまで、GKが試合中に用いる3つの起き上がり方をお伝えしました。
ですが、ここまでの内容を見て「別に立ち方なんて自己流でいいのでは・・・?」と感じた方もいるのではないでしょうか?
確かに、起き上がり方にこだわらなくてもシュートを止められるケースもありますし、そもそもそんな細かいところを意識する必要はないように思いますよね。
ですが、実は普段から効率のよい起き上がりをトレーニングしておくことで、「セカンドボールへの対応が速くなる」以外にも、大きなメリットを得られるんです。
この章ではそんな、効率的な起き上がりを身につけるメリットをお伝えいたします。
●効率的な起き上がりを身につけるメリット
- 俊敏性を高めることができる
- 捻挫などの怪我を減らすことができる
それぞれ解説いたします。
1.俊敏性を高めることができる
効率のよい起き上がり方を日頃から意識しておくと、俊敏性を高めることができます。
なぜなら、普段から「倒れる→素早く立つ」という動作を反復するため、俊敏に動くために必要な体幹や神経系を研ぎ澄ますことができるからです。
例えば、アジリティを鍛えるためのトレーニングとして、うつ伏せの状態から起き上がってダッシュをするというものがあります。
このトレーニングには、倒れた状態から起きるという動作を通じて、俊敏性や敏捷性を鍛える作用があります。
GKのプレーにおける「ダイビング→素早く起きる」という動作も、上記の動画と同様に、普段から反復しておくことで、素早い動きのできるGKになる手助けをしてくれるのです。
2.捻挫などの怪我を減らすことができる
普段、ローリングダウンをしたあとの起き上がりを適当にやっていると、いざ試合で素早く立たなければならない場面で、上手く手を地面に付けず捻挫をしてしまうことがあります。
しかし、日頃から起き上がり方や、素早く起き上がるトレーニングをしておけば、試合でも安全確実に起き上がることが可能です。
試合でハイパフォーマンスをするためにも、効率の良い起き上がり方をトレーニングの中で身につけておきましょう。
GKが試合中に素早く起き上がるための練習方法!3つのパターンに分けてご紹介
それではここからは、GKの起き上がりのトレーニング方法をお伝えします。
第1章でお伝えしたように、以下の3つのシーンごとにトレーニング方法を載せています。
●この章でお伝えするトレーニングの種類
- その場に起き上がる
- 倒れたのと同方向に起き上がる
- 倒れたのと逆方向に回って起き上がる
ぜひ、チームで実践してくださいね。
1.その場に起き上がる
●このトレーニングのポイント
- 倒れた時の反動を使って起き上がる
- ボールを交換するごとに1歩を踏み出し前に進む
- コーチ役がキャッチしやすいポイントにボールを投げ返す
このトレーニングは、ダイビングやローリングダウンの後に、その場に素早く立つことを想定して行います。
手を地面につかなくても立てるくらい、倒れたときの反動をうまく使いましょう。
2.倒れたのと同方向に起き上がる
●このトレーニングのポイント
- 体の側面を地面に着く
- 倒れた勢いで下半身を持ち上げる
- 下半身が下がる反動を利用して上半身を起こし、足を次に向かう方向へ出す
- ボールに近い方の足を踏み込みローリングダウン
続いて、倒れた方向にボールを弾いた状況を想定したトレーニングです。
ローリングダウンをしたら、すぐに視線を次のボールに移し、反動を使って上半身を起こします。
セカンドボールへのプレーは、ボールに向かって最短かつ、少ない歩数を意識してみましょう。
3.倒れたのと逆方向に回って起き上がる
●このトレーニングのポイント
- 体の側面を地面に着く
- 地面に近い方の足を使って、地面を蹴る
- 上半身を起こしながら、腰を支柱に回転する
- 倒れていた方向と反対の手をつき、体を起こす
このトレーニングは、ダイビングやローリングダウンで倒れたのとは逆方向への起き上がりのトレーニングです。
逆方向への起き上がりの際、クルッと腰を支柱に回転するのが難しいです。
よって、まずは座位から回転することに慣れ、出来てきたら立った状態でダイビングをしてみましょう。
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